スローな近未来

明日で、東京新聞夕刊文化欄短期連載コラムが終了です〜。
「からだ」と「かたち」というタイトルで、ファッション、スポーツ、ゲーム、建築、鉄道など、さまざまなトピックをとりあげてまいりましたが、本日と明日は「日常のかたち」ということで、身の回り品について書いています。


デザインが前提とする身体的条件というのは、生活のあり方に影響大ですね〜。
私もつくづく、子どもが産まれてから、行動範囲が狭くなっちゃったな〜、と思います。
日本の都市設計って、働く大人向けにできているので、ベビーカーを押していると、途端に移動に不自由をきたしますし。
ついつい面倒になって、出不精化が甚だしいです。


そういえば妊娠中も、移動がしんどかったですね〜。
後期のガメラみたいなお腹で出歩くと、身体が重いこと重いこと……。
両親学級では、「高齢者になったときの身体感覚だと思ってください」と言われましたが。
つくづく、妊婦〜子どもが小さいうちというのは、周囲がバリアだらけだと思うことが多いです。
バスもノンステップならまだいいですが、そうでないとかなり大変で。
そういえば、先日は、杖をついたおじいさんが、バスのステップを上がろうとして、びたーん! と転ぶのを目撃しました……。


高齢化率がすでに2割を超えた日本ですが、まだまだバリアフリーは未整備だと思います。
都心でも、周囲に病院の多い駅にも関わらず、エレベーターがないなんてザラですし。
そういえば、うちの近所の武蔵小金井のヨーカドーは、妙にエスカレーターの速度が遅いな〜と思っていたら、ユニバーサルデザインへの配慮かららしいです。
乗り降りの安全性を高めるために、通常速度の3分の2で、ゆったり動いているのだとか。
この遅いエスカレーターに乗っていると。
近い将来。
高齢化がもっと進んだ日本では、いろんな場所で、このスピードが「標準」になるのかな〜。
などと、考えます。