そういえば、

朝日新聞の「ネットカフェ、増える女性客」の記事にコメントを求められまして〜。
2月6日の夕刊に出ておりました。
http://www.asahi.com/national/update/0205/TKY201002050287.html
難しいですね〜、短いコメントって。
かなり上手にまとめてはいただいたのですが。
問題の深刻さを、果たして伝えられているかどうか……。


そもそも。
「なぜ女性が!?」
という発想自体が、間違いなのではないか、と思ったんですが(笑)。
何度も言ってきましたが、「女性は、社会ではなく家族(私的領域)に守ってもらえてしかるべき」との前提のもと、経済社会的不平等は不問に付されてきたわけですが。
庇護者が貧困化すれば(夫候補の若年男性の雇用環境が悪化して晩婚化・非婚化が進んだり、親の脛が細ったりと)、もともとセーフティネットが脆弱な分、女性のほうが急速に危機的な状況に陥るのはあたり前だと思うんですね。
現在日本では、「後ろ向きの男女平等」が達成されつつあるので。
ネガティブな方面は、どんどん平等になってきています……。
いやはや。
私も日々是崖っぷちなもので。
ひとごとではありません……。


そーいや、『黒もこ〜』を書いたとき。
知人に「でも、水無田さん勝ち犬だから〜」云々言われましたが〜。
この国の人間は、男女問わず、「女性は結婚していればとりあえず安泰だ」と了解している雰囲気がありまして。
まあ、多くはそうなんでしょうが。


……甘い、甘すぎですわッ!


そもそも、その発想が、女子に呪いをかけているように思えるのです。
現在発売中の『AERA』にも書きましたが、この呪いは強固です。
ちなみにうちは、非常勤講師夫婦共働きでして、マジで大変です(涙)。
研究費も出ないですし、持ち出しは多いですし〜、でも責任は重いので手も気も抜いてはおりませんし。
大海を小船で、手漕ぎで渡っているような感じですね〜。
まー、昭和妻とか分析しておいてなんですが。
私自身は、男の人に食わせてもらえるもんだと思ったこともなければ、食わしてもらったこともないので。
その辺の、女子の切迫した感覚は、想像はできますが、自分には芽生えたことがないんですね。
でも。
ここまで女子の人生上、「家族の庇護」の代替なき縮小が進んできては、保守化するのもやむなしかな〜、と思わなくもありません。
もっとも、その志向性では、稼ぎのいい男性はどんどん少なくなってきていますし、人生のリスクが高まります。
だから、今こそ、既存の家族モデル云々にばかりこだわるよりも、女性はもっと自分自身の幸福に貪欲に、そして真剣になるべきじゃないかと。
そう、思っております。
それが一番難しいのは、分かっているんですが。